フィードバックという言葉があります。刺激に対してどのような反応があるのかを調べることです。カウンセリングで言えば、自分の姿勢、言葉かけ、技法に対して、相手はどのように反応しているのかについて見ていくことに相当するのではないでしょうか。それは、カウンセリングという会話の場面だけではなく、クライアントに関係してくるすべての人びと(たとえば、保護者、教員、医療関係者、福祉関係者、そして他のカウンセラー)との関係性についてもいえることです。
カウンセリングの理論や心理学を学ぶと言うことは重要なことですが、これだけではカウンセリングはできません。絶えず、フィードバックを自分の言葉、態度、理解に反映していく必要があるのです。カウンセラーとしての解釈、理解、枠組みなどに固執しすぎてしまうと、フィードバックが反映されない状態に陥ってしまいます。
フィードバックが反映されている状態を言い換えるとすれば、「クライアントに学ぶ」という姿勢だと考えています。そして、これをするのは簡単なことではありません。言うのは簡単ですが。(国重)