わたしのおすすめ本 109

わたしのおすすめ本 by 国重浩一

今回、宮城県気仙沼で活動する際に、取り組んでみたいことがいくつかあります。そのうちのひとつは、3.11のことについて出版されている本を、ひとつひとつ読んでいくことです。

それは、新聞報道をまとめたようなものではなく、個人個人の体験について書いたものを読んでいきたいと言うことです。そのことによって、自分自身が被災体験をしてないために想像できない部分を補っていけたらと思っています。

文章化した言葉によって、伝えられる部分もあれば、伝えられない部分もあります。東日本大震災のような体験は、言葉によって表現することはたいへん難しいのではないかとも考えています。書き手が自分で書いたものが、相手に伝わってくれるのか、確証を持てないということでしょう。

これは、言葉の限界でもあります。また、どのような文章も読み手の力が問われているのだということでもあるのでしょう。

震災関係の図書について、私が読んで感じたことは、書き手が伝えたかったことではないかもしれないということに気づきながら、読んでいくようにします。震災関係の図書は、かなり現地の図書館に寄贈されてきています。まずは、この辺から読破していきたいと考えているところです。

  • 西條剛央+ふんばろう東日本支援プロジェクトおたより班 「~被災地からの手紙 被災地への手紙~ 忘れない。」 大和書房 1,260円
  • みやぎ教育文化研究センター日本臨床教育学会震災調査準備チーム 「3・11あの日のこと、あの日からのこと―震災体験から宮城の子ども・学校を語る」 かもがわ出版 1,575円
  • 日本学校教育学会「東日本大震災と学校教育」調査研究プロジェク 「東日本大震災と学校教育―震災は学校をどのように変えるのか」 かもがわ出版 1,470円