私とカウンセリング(38)by 鈴木衣恵

“トントン”ノックする音。間もなくドアが開き、いつもどおりの笑顔が覗く。中学3年生のA子さんである。A子さんは、これまでに数回カウンセリングを重ねてきている。いつも礼儀正しく。思慮深い振舞い。大きな悩みを抱えている生徒にはとても思えない。その姿に接する時、私も襟を正さなければと幾度思ったことか。
「今日はどんなお話ですか。」
私の問いかけにA子さんは落ち着いた表情で
「今までの悩みが解消できて、気持ちがとってもさわやかです。そのことを伝えに来ました。」
とニコニコ顔。いつものカウンセリングとはひと味ちがう時間を過ごす。
A子さんの内なる変容がみられ、A子さんのこれからがすてきな色に包まれているかのごとく思える瞬間だった。
 これは、ある日の私のカウンセリング日記の記録である。
さて、今年はカウンセラー2年生。
 日々、様々な悩みを抱えた子どもたちとの出会いがある。クライエントにしっかり向き合うために、カウンセラーとしての資質の向上に努め、日々研鑽を積んでいかねばと思う毎日である。
 そういう時に、折しも清原先生の教室へのお誘いを受け、とても嬉しく、有難く思っている。
6月24日、はじめての参加。みなさまのあたたかい雰囲気にほっとした。未熟者の私。何かと足手まといになるかと思いますが、これからもどうぞよろしくお願いします。