わたしのおすすめ本 73

わたしのおすすめ本 by 菊池美保子

月刊誌『こころの科学』145号 2009年5月号 日本評論社   特別企画“ADHDとLD”

専門書を置いてある本屋さんの片隅に、バックナンバーとともに並んでいる『こころの科学』という本の存在は知っていたものの、購入して読んだことはありませんでした。ADHDと診断された子どもの父親が私との面談に持参され、「うちの子はこの本に書いてある通りです。私も今、子どものことを理解するために読んでいます。」とおっしゃったので、焦燥感に駆られて急いで購入し、通読しました。

今回の号は特別企画で、田中康雄先生を中心とした多くの方々のそれぞれの立場からの見解が書かれてあります。特に、ADHDの子どもを抱えた親からのメッセージとしての手記は感動的でした。日々の生活の中での多くの障害を、いろいろな人との出会いを通して、ひとりの社会人として育てていこうとしているご両親の切なる願いが伝わってきました。

不登校という形になって見えてくる発達障害的な子どもたちとの出会いを親とともにサポートしていきたいと思う私に、いろいろな指針を与えてくれる記事が満載です。

 

香山リカ『女はみんな「うつ」になる』 2009年4月 中央法規出版

精神科医で立教大学現代心理学部教授としても知られる著者の最新版のようです。帯に記されていた『女のうつは甘くない』という文字が目に留まりました。

日常のプチうつが本格的なうつ病に発展しないような自覚を促してくれているような気がします。

 

 

女はみんな「うつ」になる (シリーズCura)
女はみんな「うつ」になる (シリーズCura) 香山リカ

中央法規出版 2009-04-15
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