私とカウンセリング 61

私とカウンセリング by 江田照美


皆様お元気でご活躍のことと思います。お久しぶりです、原稿のみの勉強会の参加です。現在、実習・心の教室相談員・陪席・文書作成・などの小事に追い掛けられながらの毎日を過ごしております。
「カウンセリングとは何ぞや」から始まり「自己の存在価値観の無さ」に振り回された私の旅も、やっと自分を見始めて、相手と共にいることの感覚がわかり始めました。今までは、自己感情の渦の中に没しておりその深さ故に、淵に手を掛け這い出すことさえ思いつかない状態であったことを痛感します。そんな自分に気付いて初めて、「自分の心を使って相手の話に沿う可能性」が出てくることを感じています。改めてのスタートラインです。
2者間において、全く同じ考えで理解し合えるということは不可能に近く、クライアントの中に既にある「答え」に気付いて頂くための時間を一緒にいさせて頂くことだけが唯一の可能性であることを感じています。そして、その瞬間もその本人だけの内的世界であり、お傍にいることしか出来ないことも感じています。その表情だけが、頂ける答えです。
何らの原因で、堰き止められたままになっている感情を開放して、本当の思いに「あー、こんな風だったんだね」と気付く。その思いをその本人だけのやり方で確認することができ「自分(自ら)を動かせるのは自分(自ら)しかいない」ことを思い出して頂けたら嬉しいです。
簡単にいくようなことでは無いことも気付いてはいますが、フランクル,V,Eの言う「人間存在本質の特徴:自ら、ある態度を取ることが出来る」ことを根っこにして、皆さんの後ろを追い掛けて行くような形で手探りしていけたら良いと思います。また、今後ともよろしくお願い致します。