わたしのおすすめ本 by 福﨑英子
J.ウィンスレイド,G.モンク著 小森康永訳
「新しいスクール・カウンセリング~学校におけるナラティブ・アプローチ~」金剛出版
2001年 ¥2,400
「本書におけるナラティヴ・アプローチとは,「話し相手の語るストーリーこそが,その人の人生を形作っていると考え,そのストーリーの改訂のために,より好ましい素材を一緒に探し,新しいストーリーを共同で練り上げていくアプローチ」と言うことができる。」
何回も国重さんの方から紹介のあった本です。せっかく、今「ナラティブ」をやっているので、良い機会と思い私なりに知識を深める意味で購入してみました。「ナラティブなアイデアによって開かれる可能性については、アカデミックな興奮もあるけれども、その興奮は、それが有効で役に立つ実践上のアイデアに翻訳される必要がある」(今、国重さんが取り組んでおられるナラティブに関する翻訳もこのような考えがあってのことかと感じながら)と述べられている。読んでいくうちに、具体的にクライエントへの設問や学校での取り組みなどが示してあったりと、非常に刺激的な本でした。また、この本はとっても読みやすく、また実際学校現場でも、他のどんな場所でも活用できる本だと思います。さらに、まだまだ私たちが取り組んでいない領域にまで気づかされる内容のものでした。呼んでいてびっくりしたのは、ニュージーランドでマオリ系の高校を案内して下さったドナルドさん(国重さんのスパーバイザー)が何度も登場してくることでした。そう言った意味でも臨場感を感じながら読ませていただいた本でした。
新しいスクール・カウンセリング―学校におけるナラティヴ・アプローチ J. ウィンスレイド G. モンク John Winslade 金剛出版 2001-05 by G-Tools |
渡辺淳一「鈍感力」集英社 2007年 ¥1,100+税
注目のベストセラーということで、手に取ってみました。簡単に要約すれば、「鈍い」ということは、「いいことだ」と逆説的発想を展開していることです。実は、これは才能だということです。例えば「鈍感」故に上司に叱られても響かない。へこまない。引きずらない。例えば「鈍感」故に夫婦間の細かなことを気にしない。「馬耳東風、あまり気にしないし気にならない」円満に行く。このような例えを話を通しながら、「鈍感」さが社会の中で、おもしろおかしく生き方を教えてくれそうな一冊でした。
鈍感力 渡辺 淳一 集英社 2007-02 by G-Tools |