私とカウンセリング by 船盛悦子
精神科の急性期病棟で勤務して8月19日で、4年目になります。常に思い悩む事は、目の前にいらっしゃる患者とどう向き合えば良いかということです。
6月初めに入院された28歳の男性で鬱病の患者さんの受け持ちになりました。仕事場に行けない状況だけで不眠とか食欲不振もない方でした。チェックシートを1週間毎つけて頂き、週1度二人で話をする時間を持つことにしました。3週目より日記もつけて頂き、二人で振り返る事を行っていきました。患者さんが、部屋に入ってくる時の表情の変化、訓練室でのエアロバイクの工夫、食事に対する気遣い、1日の過ごし方など変化がありました。記録があることで患者さんは、話せると思います。私としても前回の記録と比較して話ができました。患者さんは2ヶ月過ぎて『仕事をすることは大丈夫だと思う、会社の門を潜ることが問題かな』と初めて仕事の事を口にする事ができました。今月末で退院され、実家で休養後仕事へ復帰の予定です。
入院当初は、本人自信も話せる状況ではないと思います。
少しずつ心のパワーと身体的なパワーを貯めて頂き、心の整理をして頂き、今自分でできる事を見つけて今後の事を考えられるようになることに、寄り添う事が仕事だと思います。しかし、一人一人抱えている物が違うため日々悩んでいます。何年もこの研究会に参加させて頂き、毎回良い刺激を頂いております。勉強熱心ではない私ですが、今後とも暖かい眼差しで見守って下さい。